Q1 2018 XRPマーケットレポート

グローバルにXRPマーケットの健全性を継続的に向上することを目的として、四半期販売状況を含むマーケット状況、直近四半期の価格変動や関連するアナウンスメントについてのコメンタリーをRippleは定期的に発信しています。

四半期売却状況

2018年Q1において、Rippleの子会社でMoney Service Business(MSB)の登録ライセンスを保有するXRP II, LLC1から市場参加者は$16.6MのXRPを購入しました。XRP II, LLCはニューヨーク州金融サービス局によって仮想通貨関連のビジネス活動を行うためのライセンスを受けています。これに加えて、XRP II, LLCは取引所の取引総量の僅かなパーセントに当たる$151.1M相当のXRPをプログラムを通して売却しました。Q1においてこれらの売却量は全体の取引量$160Bの僅か0.095%(9.5ベーシスポイント)でした。Q1において、特に四半期の前半は、通常よりもより多くの取引が行われたため、それに比例してRippleによるプログラムを通した売却も実質的な増加となりました。

エスクロー

2018年Q1において、暗号理論的に保証されたエスクローアカウントよりXRPがリリースされました。Q1にはエスクローから30億XRP(1月、2月、3月にそれぞれ10億ずつ)がリリースされましたが、56、57、58月目のエスクロー契約にそれぞれ9億ずつ、つまり総額27億XRPが新たなエスクロー契約に戻されました。残りの3億分のXRPはXRPのエコシステムに投資するために様々な方法で活用されています。

マーケットコメンタリー:市場は乱高下、しかしXRPの市場シェアは増加

2017年Q4に始まった価格反発は新年の初めにおいても続きましたが、その後の残りの四半期において一貫して下落を見せました。2018年の年頭には全てのデジタルアセットの総時価総額は$603.7Bでしたが、1月7日には$835.5Bまで上昇し、その後の四半期中に56.3%下落し、四半期末は$263.5Bとなりました。

XRPの価格下落はデジタルアセット市場全体の動きと連動

XRPの総時価総額は、時として市場平均よりもやや誇張された動きを示すこともあったものの、全体としては市場の動きを反映するものでした。XRPはQ1の初めは$1.91の値をつけたものの、四半期の終わりには$0.51にまで値を戻しました。これは1月1日の価格からは73%の下落となりますが、価格上昇が始まった12月11日の価格に比べるとこの2018年3月31日の価格はちょうど100%の上昇となりました。全体的に、Q1においては市場参加者は異なるデジタルアセットの違いを差別化していないように見受けられました。Q4の価格上昇は、一つのアセットへの注目が下火になると、別のアセットに注目が飛び火する、というような逐次的なものであったのに対して、Q1における市場の揺り戻しは、市場が集合的にポジションを清算しようとする無差別的なものでした。実際、2月25日において、XRPの他の上位9のデジタルアセットに対する30日間の最小相関係数は76%でした。

さらに、Q1においてXRPは合計で$160B分の取引が行われ、歴史上最高の取引量を記録しました。

XRPの市場シェアが2倍に

XRPはQ1において市場の全体的な動きに連動したものの、いくつかの顕著な変化が見受けられました。例えば、11月24日と3月31日において市場の総時価総額は同じであったものの、XRPの市場シェアは3.56%から7.57%へと二倍に増加しました。これは2017年に始まったトレンドが継続していることを示します。

また、XRPの総市場取引量のシェア(6.9%)は2017年四半期(5.3%)及び2017年全体(5.0%)に比べて大きく増加しました。このXRPの取引量のシェア増加はQ1においてXRPが、米国のAbraUpholdなど新たに18の取引所/販売所で取り扱い開始されたことによるものだと言えます。これにより、XRPを取り扱う取引所の総数は60以上となりました。

XRPの取引量はさらにXRP II, LLCから新たに$16M相当のXRPの貸し出しがマーケットメイカーに提供されたことにも起因しています。デジタルアセットの流動性プロバイダーにとって大きな悩みの種は買値と売値を出すためにはアセットを購入するか借り入れを行わなければならないということです。コスト効率と資本効率の高いXRPのローンを調達することが可能になったことで、マーケットメイカーはXRP市場への参加障壁が下がることになります。向上した柔軟性により、流動性プロバイダーは、デジタルアセットの在庫調達のための高いコストや、大きい額の在庫を維持するためのリスクによってマージンが削ぎ取られないようになるため、タイトなスプレッドを提供することができるようになります。

Rippleによっては、この向上した流動性は、国際送金をサポートするための、オーダーブックのキャパシティを増加させるため、xRapidにとって役立つことになります。さらに、オーダーブックにおける追加の流動性は、今後ボラティリティを低下させることになり、xRapidにオンデマンドの流動性を提供するためのXRPの能力をさらに向上させることにつながります。

重要なニュース

Q1はデジタルアセット市場のニュースを見ない日はないほど、この市場に注目が集まった四半期でした。これらのニュースのヘッドラインは、特定のxRapidの顧客アナウンスメントや、成果中の政府による規制動向など幅広いものでした。

xRapid

Q1において、Rippleは5社のxRapidのパイロット顧客を発表しました。Western UnionCambridge Global PaymentsMercuryFXIDT、そしてMoneyGramです。これらのパイロットは実際の送金を行うもので、xRapidがXRPを活用することで流動性コストを低下させ、送金スピードと透明性を劇的に向上させることを引き続き証明しています。Q2において、xRapidのパイロット数をさらに増加させ、既存のパイロットを実際の商用利用に移行することを予定しています。

主要なインデックスプライスへの変更

1月8日にCoinmarketcap.comは突然、韓国のデジタルアセット取引所を全てのインデックスプライスの計算から取り除きました。この決断は、韓国の取引所が時として40%にも及ぶ、上昇し続けるプレミアムが、サイトで計算される価格に混乱を与えていたことに起因しているようでした。この変更によって、市場の時価総額が人工的に$100B吹き飛ぶこととなり、大きな市場の混乱を引き起こしました。この変更は全てのデジタルアセットの価格に影響を与えたものの、XRPは韓国の取引量シェアが特に高いこともあり、他の上位のデジタルアセットに比べてさらに大きな価格下落を招きました。Coinmarketcap.comのインデックスプライスに基づく、他の上位5位のデジタルアセットの時価総額が平均で7.2%下落したのに対して、XRPの時価総額は19.1%も下落しました。

継続的な規制の動き

Coinmarketcap.comのインデックス調整はQ1におけるボラティリティを引き起こすきっかけとなったものの、四半期を通しての価格調整の主要なドライバーは、世界中のデジタルアセットに対するより厳しい規制環境に対する懸念によるところが大きかったと言えるでしょう。各国の規制当局は、それぞれの国における消費者保護の問題により注意を払うようになりました。1月初めには韓国におけるデジタルアセットの全面禁止の噂が飛び交いました。その数日以内には、韓国の財務大臣が、デジタルアセットの全面禁止は非現実的であるとの声明を出しました。この混乱を招くニュースは、当時すでに騒然とした市況をさらに混乱させ、1月10日には30日間の日次ボラティリティが23%まで上昇しました。これは2017年4月の価格上昇の局面で記録した歴代最高のボラティリティに次ぐレベルとなりました。

中国はさらに規制スタンスを厳しくさせ、デジタルアセット取引の禁止スコープを広げました。イニシャル・コイン・オファリング(ICO)とデジタルアセット対法定通貨の交換取引はすでに中国では禁止されていましたが、規制当局はその禁止スコープを店頭(OTC)取引、外国の取引所でのデジタルアセット取引、オンラインウォレットサービスのプロバイダーにも拡大しました。

また、規制当局は特定の取引所に対する措置もはじめました。1月には米国商品先物取引委員会(CFTC)はTetherが自社のデジタルコインを実際に準備金の米国ドルで裏付けているかどうかを調査をするために、BitfinexとTetherに召喚状を発しました。そして、日本においては、デジタルアセットの歴史上最大のハッキング事件の被害を被り$534M相当のNEMトークンを失ったCoincheckを捜査しました。

1月のボラティリティによって、いくつかの金融機関は、自社が扱うクレジットカードでの仮想通貨の購入を禁止しはじめました。また、同時期に、国際決済銀行(BIS)のジェネラルマネジャーであるAgustín Carstensはビットコインのことを「バブル、ポンジスキーム、自然災害」と揶揄しました。

さらに、多くの国が3月のG20の会議においてデジタルアセットの規制の仕方を議論することを求めました。金融安定理事会はG20に対して、消費者保護を確保するためには規則が必要であると認めた上で、「現状はクリプトアセットはまだ世界の金融安定にはリスクを及ぼさない」と述べました。

G20は「クリプトアセットなどを含む技術イノベーションは効率性や金融システムの包括性、そしてより広くは経済全体を向上させる可能性があると認識している」と述べて3月の会議の幕を閉じました。さらに、G20は、推奨する規制内容が、イノベーションを妨げない範囲でリスクを捉えるようにするために、この技術をモニタリングし続け、夏にかけてより多くの情報を収集すると発表しました。

この視点は思慮分別のある規制フレームワークの基礎となります。

さらに、ポジティブな展開は各国レベルで続きました。

  1. Mexicoの議会がデジタルアセットを含むフィンテックの規制フレームワークを形成する法案を可決しました。現在大統領による承認を待っているところですが、この法案はエンタープライズレベルの採用を促進する基礎となるものです。
  2. 欧州委員会は数多くの新たな技術を活用するFintech Action Planを発表しました。委員会はデジタルアセットを研究しており、年内にそのユースケースについてのレポートを発行します。
  3. 英国政府は、英国がリスクに対処しながらも潜在的なベネフィットを最前線で取り入れるためにCryptoassets Task Forceの設立を発表しました。

前四半期の四半期レポートにご興味がある場合、2017年Q4のレポートはこちら、2017年Q3のレポートはこちらでご覧頂くことが可能です。