XRP Ledger の分散化戦略 〜法人利用に対応する頑健性の増強に向けて〜

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2012年の運用開始以降、XRP Ledgerは元々はビットコインによって導入されたプルーフ・オブ・ワークの次世代手段として運用されてきました。デジタルアセットであるXRPの大元の台帳であるXRP Ledgerは、法人の国際送金ユースケースに対応するエンタープライズグレードのブロックチェーンです。特に、より効率的な流動性、そして途上国へのアクセスを拡大したい世界中の銀行やペイメントプロバイダーにとって有効なブロックチェーンです。

XRP Ledger の分散化はネットワークの開始時から始まっているプロセスであり、それ以降継続して行われているものです。私たちは意図的に分散化のプロセスを急ぎはせず、継続して前に進めてきました。私たちの顧客の拡大する需要を満たすためには、バリデーターのエコシステムを分散化し、レジリエンスと頑健性をさらに高めていく必要があります。私たちはこれらの努力によって、XRPがペイメント用途のデジタルアセットとしてグローバルに採用されるようになると信じています。

私たちのXRP Ledger の分散化戦略は二つの要素から構成されます。

1. XRP Ledger 上のバリデーターを分散すること

ネットワークの信頼性を将来に向けて維持し、単一障害点のリスクを軽減するために、XRP Ledger は特定の組織に依存することなく安全に運用される必要があります。今日、XRP Ledger は25のバリデーターノードが運用されていますが、推奨バリデーターのオペレーターのリストを引き続き拡張し、分散化していくことは私たちにとって重要課題項目です。分散化とは、具体的には、オペレーターのアイデンティティ、地理的なロケーション、使われるソフトウェアプラットフォームが分散されていることを指し、これらによって単一障害点のリスクがさらに軽減されることになります。

さらに多くのバリデーターがXRP Ledger に参加するにあたって、彼らの運用パフォーマンスは、コンセンサス合意確率、アップタイム、アイデンティティの確認、パブリックな証明などの特定のクライテリアに基づきモニタリングされます。

2. 証明されたバリデーターをUnique Node List (UNL)に追加すること

Unique Node ListとはXRP Ledger における信頼できる取引情報を判断するために個々のネットワーク参加者が参照するバリデーターノードのセットを指します。多くのネットワーク参加者のUNLに含まれているバリデーターノードは「信頼されている」と表現されます。これらの信頼されているノードが取引を検証し、ソフトウェアの改正を有効または無効にしたり、取引手数料を変更するためのバリデーションを行います。(バリデーターとUNLについてはこちらをご参照ください)現在はRippleによって運用されているバリデーターノードが設定されたデフォルトの推奨UNLを提供していますが、今後、これらのUNLのバリデーターを、第三者の証明されたバリデーターノードにシステマティックに置き換えていくことを計画しています。今後18ヶ月に渡って、上記の基準を満たした、第三者の証明されたバリデーターが二つ加わるごとに、Rippleが運営するバリデーターを一つ取り除きます。このプロセスを、特定の組織が信頼されたノードの過半数を占めるような状況がなくなるまで続けます。

これらの分散化のイニシアチブを続けることで、XRP Ledger は本質的にさらにレジリエントになります。私たちが実現しようとしている鍵となるベンチマークは、ビットコインよりも分散化されたネットワークにするということです。このブログを執筆時の現在、ビットコインはその51%がたった5つのマイニングプールによってコントロールされています。これは、5つの最大のマイニングプールが結託することで51%攻撃を実現できてしまい、二重支払いとなる取引の順番を任意に覆すことができてしまうということです。イーサリアムについては、この数字はさらに低いものとなっています。たった3つのマイニングプールがネットワークの過半数を占めており、これらが結託することでネットワークの乗っ取りが可能となってしまうのです。ビットコインの分散化レベルに達するには、信頼されているバリデーターはたった16だけ必要となります。さらに数を増やせば増やすだけ許容できる失敗の数も増えます。言い方を変えると、XRP Ledger は他のパブリックなブロックチェーンの分散レベルに匹敵するだけでなく、それを超えることになるということができます。

さらに、XRP Ledger 上のバリデーターは悪意を持ったり攻撃されてしまう可能性はより低いということができます。ビットコインはマイニングパワーのみに基づいて検証者を選んでいますが、これは逆に安全性に対する動機を失わせてしまっています。安全性のための対策にはお金がかかるものですが、マイニングのスピードを向上させるわけではありません。一方で、Rippleのバリデーターは検証者としての能力に基づいて選ばれています。すなわち、最も信頼性が高く、評判が良く、安定的で安全なバリデーターはほとんどの参加者のUNLに含まれる可能性が高いということを意味しています。

すでに現在、Rippleはエンタープライズ向けの唯一のパブリックブロックチェーンです。Gartnerによると、ブロックチェーンは2030年までに3.1兆ドルのコスト削減をもたらすと予測されており、先見性のあるエンタープライズサービス会社は、Rippleのバリデーターを運用することでブロックチェーンに対する知見を披露しています。あなたの組織がバリデーターを立ち上げることに興味がありましたら、このリンクにある情報をご覧下さい。