Q3 2017 XRPマーケットレポート

グローバルにXRPマーケットの健全性を継続的に向上することを目的として、四半期販売状況を含むマーケット状況、直近四半期の価格変動や関連するアナウンスメントについてのコメンタリーをRippleは定期的に発信しています。  

四半期売却状況

2017年Q3において、Rippleの子会社でMoney Service Business(MSB)の登録ライセンスを保有するXRP II, LLC*から市場参加者は$19.6MMのXRPを購入しました。これらの購入主体の多くは法人であり、大量のXRP売却による市場への影響を緩和するために、購入者に対しては売却制限が設けられています。

これに加えて、XRP II, LLC*は$32.6M相当のXRPを売却しました。これらの売却はプログラムによって運用され 、取引所の取引総量の僅かなパーセントとなります。Q3 においてこれらの売却量は全体の取引量$16.50Bの僅か0.20%(20ベーシスポイント)でした。これは2017年Q2の0.09%(9ベーシスポイント)に比べて11ベーシスポイントの増加となりますが、その主な理由はRippleがXRPを売却する取引所の数が増えたためです。

*XRP II, LLC is licensed to engage in Virtual Currency Business Activity by the New York State Department of Financial Services.


マーケットコメンタリー:Q3におけるデジタルアセット市場の波乱

Q3にはデジタルアセット業界に大きな影響を与えた数々の出来事がありました。ビットコイン(BTC)のフォーク、ICOの適法性、中国政府のデジタルアセットに対するスタンスは全てこの3ヶ月の市場の波乱に貢献したと言えます。

7月

Turbulence hit going into July with a broad market sell-off due to ICO-related ether (ETH) concerns. By July 7, total market capitalization across all digital assets had declined by more than $20 billion due to fears of large ETH liquidations. Additionally, rumors of an ICO crackdown by the Securities and Exchange Commission (SEC) contributed to the unease in the market as participants exited positions en masse. On July 25, the SEC finally issued a statement that decreed some ICOs could be “subject to the requirements of the federal securities laws.” However, by this point, markets seemed to have been priced in the worst case scenarios — namely an outright SEC ICO ban and massive ETH liquidations. As it became clear neither would occur immediately, most digital assets including XRP rebounded. Unfortunately, there were a few challenges ahead.

SECの発表の余韻が冷めた頃、市場の注目は、ビットコインコミュニティの中の開発者とマイナーの間で何年も燻り続けていた未解決のスケーリング問題にシフトしました。ビットコインのスループットを増加させるためのプロトコルへの変更、そしてそれによる競合するビットコインブロックチェーンのバージョン、そしてビットコインキャッシュ(BCH)の誕生というビットコインのフォークは急激に現実味を帯びてきました。コミュニティの昔からのトレーダーや開発者の多くはこの状況の発展によって大きなボラティリティを予期していました。マイナーが7月16日の初めのBIP148の期限を過ぎた時、ビットコインは即座に売られ、価格は$1,885まで急降下しました。このマイナーからの支持の欠如に対する市場の反応は、 コミュニティが適切な進め方について合意するための説得要因となりました。  

8月

7月の終わりまでに市場はビットコインの分岐に対して徐々に準備ができ、BTCに多くの資金が流入しました。分岐前にBTCを保有していた人は分岐後には同量のBCHを得られるため、市場参加者は分岐前にBTCを保有することでタダでお金がもらえると期待したのです。8月1日には、史上初めてのビットコインのフォークが発生し、大きな動揺も無くBCHが誕生しました。

最悪の事態が一旦落着したように見えたのを受けて 、BTCには大量の資金が再流入しました。8月の初めから9月の初めにかけて、デジタルアセット市場の総時価総額は2倍となり、9月2日にはBTCの価格は$5,000近くまで上昇し過去最高を記録しました。

9月

9月に入ると、8月の価格上昇による高揚感は次第に薄れ、9月初めに中国が、SECとは異なり、デジタルアセットに対して厳しい態度をとったことによって再度大きな売り圧力がかかりました。9月4日には中国はイニシャル・コイン・オファリング(ICO)は非合法であるとし、ICOによる資金調達は即座に中止するよう声明を出しました。数日後には国内のデジタルアセット取引所は全て取引を中止するように命令しました。かつてデジタルアセット業界で最も大きく影響力のあった市場は、警告もないまま終焉を迎えました。9月12日に行われたインタビューでJP Morgan ChaseのCEO兼会長であるJamie Dimon氏がBTCを「詐欺」であるとしてすぐに「閉鎖される」と発言したことがさらに火に油を注ぎました。

これら一連の悪いニュースによる混乱に市場は反応しました。2週間の間に総時価総額は$80Bまで下降し、45%もの下落率を見せました。しかし、その大きな下落の後、9月15日には市場は回復し始めました。結果的に、Dimon氏の発言は意味がなく、中国がとった行動も持続的な効果がなかったと言えます。前者は特に驚くべきことではありませんが、後者については重要です。  

過去2〜3年の間、中国のデジタルアセット市場における影響力は弱まり、韓国や日本などの他のメジャーな取引ハブでの流動性プールの成長に追い越されました。9月29日には日本の規制当局が11のデジタルアセット取引所(Ripple社のパートナーであるSBI Holdingsの取引所を含む)がライセンスを取得し、17の取引所が審査中であることを発表し、これも大きいシフトを示す一つのサインとなりました。


市場の動揺にも関わらず、XRPは安定

Q2ではXRPに対する市場の関心や取引量が大幅に上昇したのに比べて、Q3は比較的安定的な市場となりました。四半期を通して起こったデジタルアセット業界における劇的な出来事は、幸運にも、直接XRPに関係することではありませんでした。

Q2において前四半期と比べて1,159%の価格上昇を見せた後、XRPはQ3には24.9%下落し、$0.20で四半期末を迎えました。しかし、昨年と比較すると、実に2,963パーセントの上昇となりました。一方で、日次のボラティリティはQ2の22.56%に比べて6.80%まで減少しました。このボラティリティ低下の大きな要因はXRPの流動性が継続して向上したことにあります。実際、Q3におけるXRPの取引量は史上最高の$16.5Bでした。

 

XRP市場の成熟

Q2はデジタルアセット全体の価格が急上昇したため、XRPのボラティリティも劇的に増加しました。しかし、Q2の終わりに迎えた相対的な正常状況はQ3も続きました。Q3において日次リターンの30日間ボラティリティの最高値は8.7%であり、これはQ2の36.1%からは大幅に低くなりました。

より若いデジタルアセットの市場に比べて、Q3におけるXRPの価格ボラティリティは市場の成熟度を示すものであると考えられます。XRPは現在30の取引所で取引されており、Q3には日次の平均取引量が$179.3Mでしたが、ほんの6ヶ月前には7つの取引所だけで取引されていたことを考えると、XRPはこの数カ月で大きな発展をしたと言えます。さらに、中国市場への依存度が低いこと、ICOにも関与していないこと、明確なガバナンスモデルがあることで、この四半期はXRPは市場の動乱からある程度遮断されていたと言えます。

取引量の増加、相関係数の低下、Swell関連のアナウンスメントによるXRP価格の上昇

この四半期のXRPの価格変化は、デジタルアセット全体のボラティリティに影響されたものではなかったものの、とは言え、市場から完全に隔離されていたというわけでもありません。当初のETHとBTCとの相関関係は比較的低く、それぞれ11.3パーセントと17.1パーセントでしたが、7月における大きなICO関連の不安とビットコインのフォークに対する懸念によって、ほとんどのデジタルアセットが調和して動くようになり、それによって相関係数が急上昇しました。

Interestingly, before and after the fork, XRP remained highly correlated to ETH (96.9 percent), but unsurprisingly, diverged from BTC. From August 1 to September 1, BTC rallied and XRP held steady, sending correlations from 70 percent to -5 percent. This lack of correlation became pronounced on August 21, when Ripple began its campaign around Swell.

イベントのアナウンスメントはXRPの価格に大きな影響を与え、価格も$0.15から$0.30へと100%上昇しました。その間、BTCとETHには同様の上昇は見られませんでした。実際、XRPの取引量は前四半期比較で23%上昇し、四半期の全体の取引量も史上最高となり、その大部分が8月22日から24日にかけての3日間における取引に関連づけることができます。

四半期が終わりに近づくと、XRPのBTCとETHとの相関関係は90%近くまで戻り、中国の規制当局による発表やDimon氏のBTCについての発言はこれらのメジャーな通貨に同様の影響を与えたと言えます。しかし、この四半期では興味深い動きが読み取れます。

XRPは時として非常に独立した動きを見せるものの、時として依存した動きを見せていますが、今後BTCとETHがXRPに与える影響は次第に弱まる可能性があります。今後XRPが採用されるに従って取引量は成長し、フォークの問題もなく、ガバナンス問題もないため、他通貨との相関関係はシフトしていく可能性があります。そして独自の道を進むに当たって、ノイズからは独立した動きを見せるかもしれません。


2017年Q4に向けての展望

Q3において私たちにとって最も重要な二つの目的は、XRPの貸与プログラムを強化すること、XRPのOTCマーケットを成長させることでした。OTCマーケットに対しての取り組みは大きな成功を得ました。私たちはOTCの購入者のパイプラインを多様化させ、この業界で鍵となるOTCマーケットメーカーの多くと関係を構築することができました。Q4においてはOTCにおける流動性を向上させるためにこのモメンタムを活用していく予定です。

残念ながら、貸与プログラムの取り組みはより困難なものとなりました。デジタルアセットの世界において、落とし穴は細部に隠れており、XRPを貸与する際に考慮すべき様々な点があることが分かりました。結果的にこの貸与プログラムのイニシアチブには想定していたよりも時間がかかっていますが、Q4の半ばには立ち上がって運用されることを期待しています。

During the fourth quarter, we’ll also continue to expand our xRapid partnerships. Our long-term goal is, and has always been, usage of XRP as a liquidity solution for more and more corridors, and partnerships are key to achieving this goal. Our Cuallix announcement was a clear indication of significant progress, but it’s just the beginning. In the fourth quarter, we’ll announce additional xRapid partnerships, an innovative approach to using XRP to further Ripple Network adoption, and new ways XRP will drive broad development of the digital asset space. Visit Ripple Insights throughout the quarter to read the latest developments as they unfold.